話し方教室の基礎コースに通ったのは、3カ月間でした。
回数は計6回ありました。
僕は、このときバイト先のリーダーから司会をやらないかと言われたことがキッカケで話し方教室へ通い始めたのです。
司会の件は断ってしまったのですが、その件を復活させようと思っていました。
でも、現状の自分では司会というのはどう考えても無理でした。
あがり症をもう少しでも改善した状態になれば、司会にチャレンジできるかもしれないという思いと期待がありました。
話し方教室は刺激な体験でした
話し方教室に通った3カ月間は、僕にとって凄まじく刺激的な体験でした。
クラスには12人おり、自分が話をする側だとすると、聞き手は講師を含めて12人になります。
僕としては、ちょうどよい人数でした。
何十人もいたら、とてもあがりまくって練習ならないですし、2~3人だと練習にはなりますが、司会にチャレンジすることを前提にすると、少なすぎると言えます。
この12人という人数の前で、薬なしで毎回人前で話すという体験を6回も(細かく言うともっと)したのです。
6回行って、それであがらなくなったといわうわけではありません。
しかし、毎回あがりながらも、かみかみで、どもりながら、顔も硬直させながら、なんとか話しきりました。
ちゃんと理論立てて、順序だった話ができているかと言うと、できていませんでしたが、毎回のスピーチをやりきってきたということは僕にとっては、祝杯ものでした。
あがりながらも、やりきることができた要因
しかし、外で同じことができるかと聞かれたたら、正直できなかったと思います。
それは、なぜかというと、自分が「あがり症」であることを明かしている状態によって、上げ底された結果だということです。
一般的な状況と比較して、有利な点を次に上げてみます。
- メンバー全員にあがり症であることを告白している
- 同じあがり症の人がいる
- 同じ目的で来ている人がいる
- 目的を共有していることの安心感
- あがり症であることで、笑われる可能性がない
- 3カ月一緒に学ぶという一体感
などが考えられます。
つまり、通常時と比較したら圧倒的にハードルが低い状況でできたことなのです。
特に、自分が決して明かしたくない「あがり症」という事実を明かしてしまうということによる、安心感が普段はできないことを、できるようにしてくれていたということを、認めないわけにはいきません。
基礎コースを終えて、僕はアドバンスコースに行こうと思いました。
自分への期待!アドバンスコースへ!
最終のクラスを終えた日に、アドバンスコースに申し込みました。
そのとき、同じクラスだった女性がいたのですが、彼女はこの間に見違えるように変わりました。
僕程ではないにしろ、最初はもの凄くあがっていたのですが、後半からあがらなくなり、それどころか素晴らしいスピーチをするようになっていました。
それを見ながら、とてもうらやましかったことを思い出します。
クラス終了後に何人かで飲みにいくようになりましたが、そのとき彼女は人生が変わったと言っていました。
「あがり症」だったけど、自分は人前で話をしたくてしょうがなかったということに気づいた」そうです。
それによって。新しい仕事を探しているらしいのです。
こんなことが起こるんだな~
話し方教室の効果はすごいと思うと同時に、成果があがらない人もいました。
というかむしろあがらない人の方が多くて、彼女みたいなケースは少ない気がします。
僕も、その間やりきった自分を褒めてやりたかったけど、外では同じことができるかというとできないし、できたとしても、まだまだあがっている状態でしか話せませんでした。
とても司会が務まるほど、よどみなく話すレベルには至っていませんでした。
だから、アドバンスコースへ行くことにしたのです。