前回は、催眠療法で思い込み(ビリーフ)を書き換えることで、あがり症を改善したという話をしました。
あがり症をひどくする考え方は、どんなものだろうか?
僕が想像できないような、思い込みを持っている人がいるので、その数はおそらく膨大な数に登るでしょう。
数の多さと強さによって、あがり症になる確率と、なる度合いが決まると言っても過言ではないでしょう。
あがり症になりやすい思い込みの数☓それぞれの思い込みの強さ=あがり症度
という式が成り立ちます。
あがり症になりやすい思い込み
僕が思いつくあがり症になりやすい思い込みを、次に書き出してみます。
- あがるのは恥ずかしい
- あがる自分は情けない
- 人まえであがる自分には価値がない
- あがり症がバレたら一巻の終わり
- 失敗することは、ダメなことである
- 失敗は恥じだ
- 失敗はしてはならない
- 失敗することは、惨めだ
- 失敗することは、絶望を意味する
- 求められたことに、応えなければならない
- 求められたことに、応えないと孤独になる
- 求められたことに、応えないと存在価値がなくなる。
- 完璧じゃないと受け入れられない
- なにかで成功したら、受け入れられる
- 成功しないと受け入れられない
- 人は自分を注目している
- 不安に思うことで、頑張れる
- 失敗を想像することで、それを避ける努力ができる
- 人は、自分の仔細まで観察している
- 人まえで話すのは難しい
- 人まえで失敗してはならない
- 人は自分の欠点を探す
- 欠点を見つけられると、一巻の終わりだ
- 欠点を見つけられると、攻撃される
- 人は冷たい
- うまくやらなければならない
- うまくできない人は価値がない
- うまくやることで、生き残れる
- 人よりもうまくなければならない
- 全部うまくやらなければならない
- 完璧でなければならない
- いろいろな場面で有能でなければならない
今思いつくのはこんな感じ。
多分もっともっとあると思う。
そして、それらの思い込みをたくさん、深く持っていればいるほど、あがり症になる確率は高いと思う。
僕は相当該当します。
なので、こんなに長年「あがり症」に苦しんできた。
なかなか抜け出せなかったし、それは現在進行形で続いてもいる。
もしかした、一生つづくかもしれない。
>>あがり症克服プログラム<<では、そのへんのメカニズムと具体的に変えていく方法が解説されている。
思い込みX出来事=意味付け
「(A)自分が持っている思い込みX(B)実際に起こる出来事」この間で起こるケミストリーによって、その思い込みからくる独特の意味付けがその人の中に生まれ、その意味付けが、後の行動に大きな影響を生み出す。
出来事(B)は自分ではコントロールできない。
小学生が授業中先生に指されるという出来事を、なくしたり減らしたりすることは不可能であり、コントロール不可能領域である。
私たちができるのは、思い込み(A)を変えることしかない。
思い込み(A)が変われば、同じ出来事(B)でも、人の意識が生み出す意味付けが変化する。
コントロール可能な思い込み(A)を変えることに注力するしか、あがり症克をから抜け出す道はない。
逆に言うと、思い込み(A)を変化させることができれば、確実にあがり症は克服できるはずである。
そしてこれは、あがり症だけではなく、自分が体験している望まない出来事・現実に対して、自分がどのような反応を示すか?を俯瞰して見つめ、その反応を引き起こす思い込みを変化させれば、自分の反応を変えることができる。
話し方スキルX出来事=意味付け?
話し方教室、プレゼンスキルを学んでもこのような、思い込みを持っていると、「あがり症」は一向に改善しないと思う。
むしろ、完璧主義な自分がさらに完璧さを求めるようになり、さらに上がりやすくなる可能性が高いと考えられる。
これらの思い込みを変えていくことで、話し方教室、テクニックを学ぶと効果は上がると思うけど、僕はそのへんのことがなかなか分からないまま、いろいろとチャレンジしてきてしまった。
失敗すると、愛される!
かっこ悪くい自分が魅力的だ!
などの思い込みを持っている人は「あがり症」になるどころか、人前で話すことが得意になりやすいし、人としても魅力的だと思う。
自分がどんな思い込みを持っているのか?を知ることから始めるとでしか、あがり症からは抜け出せないというのが、僕の結論です。
どんな思い込みを持っているかを、知らなければ、それを変えることができない。
僕は、先に上げた思い込みをたくさん持っていました。
それを、少しずつ変えることができたし、まだ変えられていないものもたくさんある。
自分のペースで焦らずに変えていきたいとも思っている。