あがり症になると、とにかく社会で企画されている数々のイベントは本当に恐怖です。
小学校であれば、学芸会、授業参観日、社会科見学、演劇鑑賞会、音楽発表会、合宿イベント他。
中学生であれば、文化祭、弁論大会、文化祭、合唱コンクール、職場体験、授業参観日、部活のイベント他。
とにかく、イベントがあるときは、人前で話す羽目になることが常に起こりえます。
授業参観日の恐怖
小学校5年生のときに、授業参観日があって、そのときは本当にきつかった。
その日の10日程前から、その日が来ることを想像しただけで、脚がしびれるような感覚、体中が張り裂けそうな感覚、そしておしっこが出そうな感覚に襲われる。
もう、当日仮病を使って休もうとも思った。
しかし、そのとき母が、おまえは人前が苦手だよねと言ってきた。
今まで、誰にもこのとはバレないようにしてきたつもりだったが、母にはバレていた。
授業参観日を前にして、母が初めてこのことにつて話をしてきたのだ。
僕は、観念して“うん”とうなずくしかなかった。
母が教えてくれた複式呼吸法
当時母が、どういうわけか緊張を解くには深呼吸が良いと言って、その方法を教えてくれた。
その母が教えてくれた方法は。
Step1 8秒で息を吐く
イスに座って背筋を伸ばして、8秒かけてゆっくり息を吐く。
このとき、口で息を吐き、おなかをへこますようにする。
Step2 4秒で息を吸う
息を全部吐いたら4秒息を吸う。
鼻で息を吸うようにして、おなかを膨らますようにする。
Step3 4秒息を止める。
Step4 再度8秒で息を吐く
また8秒かけてゆっくり息を吐く。
Step5 繰り返す
Step1~Step4を3回繰り返す。
母は特に呼吸法に詳しいわけでもなんでもないので、僕のために本を買って調べて教えてくれたのだと思う。
それを、子供にでもできるようにシンプルにして教えてくれたのだと思う。
複式呼吸は効果があった?
この、呼吸法はその当時この長さではできなかったので、最初は半分の4秒で吐き、2秒で吸い、2秒息を止める、を繰り返した。
母は僕と一緒にやってくれて、僕が覚えるまで、そこで何回もやってみた。
すると、秒数をあまり意識しなくても自然にできるようになった。
この「腹式呼吸法」を僕は習慣可して当時は毎日やっていた。
すると、だんだんと長く吐いて、止めて、吸うことができるようになっていった。
その呼吸法を授業中指されそうな状況のときにやると、たしかにいつもとは自分の反応が違うのが分かった。
あがるときの症状は若干ではあるが、軽くなったのだ。
いつもの心臓がバクバクなり、体中が緊張して、汗が吹き出てきて、自分の身体がどこにあるのか分からなくなる、その状態が結構軽くなったのだ。
僕は、隠れて毎日「複式呼吸法」をやるようになった。
そうすると、とても気持も身体も落ち着くのが分かった。
でも、相変わらず人前で話すのは緊張したし、いきなり指されると間に合わないときもあった。
10の緊張が7くらいになっただけで、やはり怖かった。
でも、小学校時代の後半をこの方法でなんとか乗り切ることができた。
不登校にはなりたくなかったのだ。
そうなったら、もっとしんどくなるということが、何となく子供ながらに分かっていたのだ。
授業参観日は結局指されなかった。
だけど、そのときは、腹式呼吸をしながらでも、指されていない状態でも緊張しっぱなしだった。
下の本は大人になってから、買って自分で実践してみたけどこれだけでは、あがり症の人生か抜け出すことができるわけではないです。
しかし、一定の効果はあるとも言えます。